鹿児島県の海洋散骨(海洋葬)を見学・取材させて頂きました。
目的は、終活の専門家である「終活カウンセラー」としてさらなる知識を身に付けるためです。
散骨の費用(金額)や方法について学びました。
取材させて頂いたのは、一般社団法人海洋散骨協会に加盟し、地元鹿児島で様々なエンディング関連のお仕事をされている「縁」(えん)さん。
ブログへの掲載許可を頂きましたので、レポートします。
※途中、パウダー状の遺骨を海に還す写真を掲載しております。苦手な方はお戻りください。
海洋散骨(海洋葬)とは
遺骨を自然に還す「散骨」のひとつです。
近年、自然に還りたいという方や、遺骨が残ることで子どもに金銭的な負担をかけたくないと考える方が、少しずつ増えてきており、注目を集めている供養の方法です。
海洋散骨の種類・費用の目安
大きく分けて2つあります。
チャーター散骨
一つはチャーター散骨(海洋葬)です。
費用:197,000円(税別)
船を貸し切り、ご家族や親しい方だけで行う散骨です。
一隻チャーターですので、心ゆくまでゆっくりお別れすることができます。
故人の遺言や希望で選ばれるケースが多いのではないでしょうか。
代行散骨(委託散骨)
もう一つが代行散骨(委託散骨)です。
費用:46,000円(税別)
散骨業者に事前に遺骨を託して散骨をしてもらいます。
費用が安く、金銭的な事情で選ばれる方が多い印象です。
また、遠い親戚で仕方なく遺骨を引き取った場合や、体調が悪く、ご自身で行うことができない場合に選ばれています。
鹿児島の散骨体験取材
チャーター海洋葬(午前)と、代行散骨(午後)というスケジュールで、両方の取材をすることができました。
流れは同じですので、まとめて紹介します。
出港
思っていたよりも、大きな船でした。
最大旅客定員が80名ということで、散骨されるご家族もゆったりとしたご様子。
目指すは鹿児島湾、桜島が見える沖。
鹿児島の散骨ポイントまでの航路は波が少なく、船酔いすることもありませんでした。
GPSで確認しながら散骨する海域まで向かいます。
海域到着・儀式
桐箱に入っているのが、パウダー状(粉末状)にした状態の遺骨で、水溶性の袋に入っています。
袋には故人へのメッセージが書かれていました。
遺骨の体積はパウダー状にしたことで、体積が3分の1以下に減ります。
(今回ごいっしょさせて頂いたご家族は、複数人のご先祖様の遺骨を散骨されました。)
お清め、献花、献酒、献水を行います。
散骨は花といっしょに行います。
遺骨が海に還っていきます。
散骨の際は音楽が流れ、おごそかな雰囲気です。
ひとつひとつの手順もスタッフの方が丁寧に説明されていて、ご家族もとまどうことはありませんでした。
ご家族は、「よかったね」と声をかけあったり、涙を流されている方もいらっしゃいました。
マリンベルを鳴らし、名残惜しむかのように、船は散骨地点を中心に何度か周回します。
この時も、ご家族は海をじっと眺めていました。
黙祷・帰航
最後は黙祷をし、帰航しました。
( 港 ⇔ 散骨ポイント は約30分でした。)
チャーター便で散骨された場合は、アフターケアプログラムとして「天国への手紙」があります。
これは1年後に散骨をしたポイントで、故人に遺族からの手紙(水溶性)を海上に届けるサービスです。
後日、散骨の様子を撮影した写真と散骨証明書がお客様のところにお送りされるそうです。
感想
委託散骨は家族の方に代わってスタッフの方が行うのですが、ひとつひとつを本当に丁寧にされていました。
ここまでしてもらったら、故人も喜ばれていることでしょう。
また、ロケーションが素晴らしく、「桜島」を見るたびに故人を偲ぶことができます。海洋散骨は鹿児島にゆかりがある方であれば、「終活」の選択肢に入れてみてもいいのではないかと感じました。
散骨の注意点
海洋散骨は遺骨が残らないので、ときどき後悔される方がいらっしゃいます。
手元供養を組み合わせることをお勧めしています。
また、海洋散骨はさまざまな業者が参入しています。
インターネットだけではなく、葬儀会社や過去に散骨をされた方など、いろいろな人の話を聞いてから、しっかりとした業者選びをしましょう。
鹿児島の海洋散骨をしている有限会社「縁」(えん)の紹介
今回、取材させて頂いた縁さんは、供養に対して真摯に仕事をされている会社です。
故人やご遺族の気持ちに寄り添い、さまざまな供養のお手伝いをされています。
有限会社 縁
〒897-0202 鹿児島県南九州市川辺町清水9860
TEL / 0993-78-4650FAX / 0993-56-1538
メール / info@en1150.co.jp
まとめ
初めての体験取材でしたが、いかがでしたでしょうか?
供養の方法は多岐にわたり、その全てを知ることは大変です。
今後も皆さんに代わりまして、さまざまな「供養」・「終活」についての体験・情報をお届けするつもりです。
よろしくお願いします。
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