終活カウンセラーのMr.Kuyouです。
この2日間、自分の書いていた散骨の記事がよく読まれています。
なぜだろうと思ったら、麻原死刑囚の遺骨をパウダー状にして太平洋沖に散骨するかもしれないようですね。
国としてはオウムに遺骨を渡し、その遺骨を収めた場所が聖地となることを警戒しているようです。
共同通信などは関係者の証言として、松本元死刑囚が刑の執行直前に自らの遺体を四女に引き渡すとの意向を拘置所職員に示したと報じている。
とありますが、これはおそらく嘘でしょう。
麻原死刑囚は、ほとんど話ができていなかったと報道にありましたから。
麻原死刑囚の散骨・粉骨(遺骨のパウダー化)について思うこと
散骨は法律上はグレーゾーン
以前も書きましたが、海洋散骨はグレーゾーンです。
【法律では】
法務省では、散骨に対し「節度をもって葬送の一つとして行われる限り違法ではない」という見解です。
厚生省では、散骨について「墓地埋葬法では想定しておらず法律の対象外」であると表明しています。
つまり、散骨そのものの法律がありません。
ですから私は、「違法ではないけれども正面から認められている形ではない」と解釈しています。
【散骨で注意すること】
散骨のための法律があるわけではないのですが、条例で禁止されているところは年々増えてきています。
もちろん、その条例で指定された場所では散骨をしてはいけません。
また、散骨する場所の海域は漁船や海上交通の要所を避けて行わなければなりません。
環境に配慮し、環境汚染にならないよう細心の注意を払うことも必要です。
当たり前のことですが、他人の土地に散骨してはいけません。
こうも大々的にニュースになると、一般的に海洋散骨が認められていると認識する人が増えるのではないかと心配です。
また、どれだけ隠そうとしてもだいたいの散骨の場所はわかってしまうような気がします。
普段散骨しない本当の沖までいけば別ですが、全国的に散骨をするスポットというのは波が小さいポイントで漁業に影響がないところと相場が決まっています。
遺骨のパウダー化は精神的にしんどい
遺骨をパウダー状にすることを「粉骨」といいます。
実は、海洋散骨以外の目的でも遺骨を「粉骨」することはあります。
粉骨をするケース
樹木葬や樹林墓地
粉骨することで遺骨の体積が約3分の1になります。
同じスペースでも多くの人の遺骨が入るようになります。
東京都立霊園の樹林墓地も粉骨にしている方がずっと費用が安くなります。
お墓や納骨堂のスペースが足りなくなったとき
都会のお墓や納骨堂は骨壺を安置できる数が少なく、次の人が入れなくなったときに粉骨してまとめることがあります。
手元供養に遺骨を収めるとき
最近では、アクセサリーやミニ骨壺に粉骨した遺骨を収める「手元供養」が広がってきています。
「手元供養」に遺骨を収めるときは粉骨することが多いです。
粉骨作業を見学したことがある
終活カウンセラーとしての勉強のため、遺骨をパウダー化する粉骨作業の見学をさせてもらったことがあります。
火葬されてすぐの遺骨の場合は、乾燥しているのでいいですが、お墓に入っていた遺骨の場合は、洗浄し乾燥させるところから始まります。
そしてこのような機械で粉骨していきます。
機械には全ての遺骨は入りませんから、数回に分けて作業が行われます。
その時には煙のようなものが出てきますので、作業をする人はゴーグルやマスクをします。
見ているだけでも大変でした。
粉骨している人の気持ち
粉骨している人は、仕事とはいえ精神的にかなりきついと思います。
ただ、その作業が故人や残された家族のためにと思っているから救われているところもあります。
これが、麻原死刑囚の遺骨だったらどうなんだろう?
と私は考えてしまいました。
粉骨作業をする人は「自分が粉骨をしたことがオウムにばれて何かされやしないか」とか、「たたられるんじゃないか」と思うかもしれません。
ニュースを見て、勢いで書いてしまった記事でしたが、何をするにしても現場の人がいるっていうことを知ってもらえたら。
それでは。