日本石材産業協会が認定しているお墓ディレクターの資格を持っているMr.Kuyouです。
本日は初めてお墓を建てる人に向けて、お墓を建てるときに気を付けることをお伝えします。
初めてお墓を建てるときの注意点
①公共交通機関で行ける霊園・寺院にする
一番は、公共交通機関で行ける場所かということに注意してください。
お墓を建てるときは自動車の運転ができても、年を取ると運転できません。
霊園によっては最寄り駅からのバスが運行していることもありますが、一日に一往復といったケースもあります。
日本の霊園は山奥か海沿いにあることが多く、現在、郊外の霊園から都市部の寺院へお墓を引っ越す人も増えてきているのもそういった事情からでしょう。
今の若い人は車を所有しない人も増えてきています。
孫の代のことまで考えましょう。
②個人の想いを入れ過ぎない
最近よく見かけるのが、亡くなった人に対しての言葉の彫刻や、自分自身が大切にしている言葉の彫刻です。
従来は「田中家之墓」や「南無阿弥陀仏」といったものが主流でしたが、現在は苗字が違う人も入る可能性があることや、横型でデザイン性が高いお墓も出てきたことから「和」・「絆」・「空」・「愛」・「感謝」といった文字も彫られています。
しかし、中には、「来てくれてありがとう 太郎」や、「わが人生に悔いなし」といった明らかにその人個人のために作られたような彫刻を見ることもあります。
その人を知っている人がお参りするうちはいいですが、その後は違和感が残ります。
次の世代の人が入っても困らない彫刻にしましょう。
また、いくら好きだからといっても、墓石のデザインを野球やゴルフをモチーフにするといったこともやめるべきでしょう。
あくまで、多くの人が入ることになることを念頭に置くべきです。
③霊園・寺院の管理体制を見極める
霊園が経営難になり潰れることや、寺院が廃寺になるということも、これから先は珍しくなくなってくるでしょう。
実際にそのようなケースも年に数件発生してきています。
特に気を付けないといけないのは、近年の樹木葬や永代供養のブームです。
通常、霊園は土地代である永代使用料と年間の管理料の収入で成り立っています。
ところが、永代供養は最初の時だけの支払いで、年間の管理料は不要といった場合がほとんどです。
霊園の維持・管理には相応の費用がかかります。
永代供養や樹木葬だけを行っている霊園には注意が必要です。
霊園の経営母体が宗教法人なのか、公益財団法人なのかもチェックするといいかもしれません。
宗教法人でしっかりしている霊園も沢山ありますが、公益財団法人の方が行政のチェックが厳しい印象です。
檀家離れや門徒離れが進んでいる寺院も気を付けるべきです。
檀家さんや門徒さんが少なすぎるとお寺としての活動が困難になります。
特に田舎で人口流出している地域は注意が必要です。
④その他気を付けること
草が生えないように、土に玉砂利はやめましょう。
土間はコンクリートにしてから玉砂利にするか、石貼りにすることで草取りに行かなくてよくなります。
自由設計・オーダーメイドのお墓を建てる場合は、複数の石材店から見積もりしてもらいましょう。
石材店によって、金額やこだわりも違ってきます。
霊園や寺院に指定石材店がある場合でも複数社が指定石材店になっていることがほとんどです。
オーダーメイドのお墓を検討している場合は事前に霊園・寺院に相見積について相談してみてください。
お墓建立の注意点のまとめ
長期的な視点を持つということです。
自分が年を取っていくことを想像し、次の代や、さらにその次の世代がお墓を継承していくといったことを考えられるかどうかが、ポイントです。
そのためには、生前に自分が元気なうちにお墓を建てることです。
これを「寿陵」と言います。
▼寿陵について詳しく書いた記事
複数の霊園や寺院の資料を送ってもらい、そのうちの2つか3つの場所を見学することが大事です。
複数の中から検討することで、自分の家に合ったお墓探しができるはずです。
▼「いいお墓」の評判や口コミについて私が書いた記事
情報を多く集めて、いいお墓を建立してください。
それでは。
▼墓地の選び方について書いた記事
▼「終活」のやり方や項目について詳しく書いた記事