きみと終活とわたし

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上手な離檀の方法と離檀料の相場について【終活カウンセラーが解説】

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テレビや雑誌で、「離檀料」が100万円だったということや、離檀を巡って裁判が行われたといったことが話題になることがあります。

 

実際はどうなのでしょうか?

「終活カウンセラー」・「お墓ディレクター」として、今まで数十件の離檀(りだん)に関わってきた専門家である筆者が、離檀の実際と、上手な離檀の進め方(方法)についてお伝えします。

 

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離檀とは

江戸時代の寺請制度から始まった檀家制度ですが、寺院は長い間、地域住民の相談の場であり、寺子屋といった教育機関であり、集会所の役割を果たしていました。

 

しかし、現代ではこういったお寺との関わりは薄くなってきています。

産まれた場所と働く場所が違う「移動社会」であり、「家制度」は「核家族化」により、その形を変えてきています。

 

お寺との関わりは、法事やお墓参りのときだけという方も多いはずです。

 

そんな中、親御さんの死をきっかけに、お寺を離れる決断をされる方が増えてきています。

 

もともと、そのような言葉はなかったのですが、檀家を離れるので「離檀」と言われるようになりました。

 

「離檀」と「お墓じまい」(改葬)を同じ意味で考えている方もいらっしゃいますが、本来は違う意味です。

 

「離檀」は、お寺の檀家をやめること。

「お墓じまい」(改葬)は、お寺のお墓に入っている先祖の遺骨を出し、次の場所に移し、お寺のお墓を解体し更地に戻してお寺に還すことです。

 

「離檀」と「お墓じまい」は、同時にされることが多く、それを混同すると話が複雑になってきます。

この二つを別々に考えていくことが、ポイントとなってきます。

 

離檀で揉めるケース

1.いきなり「離檀」という言葉を出す

(例1)

地元の田舎に菩提寺(檀家になっているお寺)があり、お父様が亡くなられました。

東京に住んでいる息子さんは、もう地元に帰ることはないと思っているとします。

葬式が終わり、お父さんの遺骨も地元の寺のお墓には入れず、自分が住んでいる東京の近くに探そうと考えました。

そこで、初七日も終わり、東京に戻る前に話をしておこうと思い、住職に離檀の話をしました。

 

このケースは、気分を悪くされる住職が多いです。

 

先祖代々のお付き合いがあったのに、葬式が終わって間もないうちに「離檀」という言葉が出てくると感情的になってしまうこともあるでしょう。

 

2.電話で離檀の話を進めようとする

(例2)

お父様とお母様が既に亡くなっていて、お墓参りは年に1回だけ地元に帰ってしていました。

最近、年を取り長時間の移動もきつくなってきています。

今住んでいるところの近くにお墓や納骨堂を探し、お父様とお母様の遺骨を移し、自分もそこに入ろうと思いました。

先祖代々の遺骨がある菩提寺に、電話で「遺骨を移し離檀したい」と伝えました。

 

このケースも、こじれることがあります。

 

大事な離檀という話を、相談もなく決定事項として電話で伝えるということに、怒る住職もいらっしゃいます。

 

上手な離檀の進め方(方法)

相手の立場になって考えること 

菩提寺の住職の気持ちになって考えることが一番です。

 

  • 先祖供養や葬儀・法事のお付き合いを代々してきていたということ。
  • 田舎の寺院はお寺離れが進み、一つの檀家が抜けると収入源が減ること。

 

お寺には、お寺さんなりの気持ちがあります。

 

それを、自分都合で考えてしまうと話がこじれてしまいます。

 

  • 先祖代々の供養をしてもらっている感謝の気持ちを伝えること。
  • 本当は今まで通り供養を続けたいが、やむを得ない事情で、別の場所で供養することを考えている。

 

このようなことを対面して、丁寧に説明すれば、話が通じないことはまずありません。

今までに、何十もの相談を受けましたが、このやり方でうまくいかなかったことはありませんでした。

 

決して、最初から弁護士や行政書士をつけて、事務的に進めるようなことはしないでください。

 

ほとんどの問題は、感情的なこじれから起こります。

大変ではありますが、直接お寺に訪問し説明をされてください。

きっと、スムーズに話が進むはずです。

 

離檀料について

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法律では

法律的には離檀料を払う必要はありません。

ただし、今までの事例をみていますとほとんどの方がお布施として払っていらっしゃいます。

寺院によっては、はっきりと「当寺ではそのようなものは頂きません」と言われているところもあります。

 

実際の離檀料の相場

これも相談されることが多い離檀料の相場ですが、私は3回分のお布施の費用ということでお伝えしています。

10万円から15万円くらいです。

それで、後から問題になったことはありません。

 

離檀料と考えるのではなく、今までご先祖様がお世話になった御礼と考える方がお互い気持ちのよいお別れができるのではないでしょうか?

 

それ以外のお布施についてですが、

 

  • お墓から遺骨を出す出骨の法要に対するお布施
  • お墓を解体する前に、お墓の魂抜きをする法要のお布施

 

これらは同時にすることが多いですが、それぞれにお布施が必要です。

 

ですから、菩提寺にお墓があり離檀をされる方は、3つのお布施が必要になります。

この費用を合計すると20万円から30万円が、離檀に関係するお布施の費用といえるでしょう。

 

離檀料の表書き

離檀料の表書きについては「御布施 〇〇家」と書くのが一般的です。

 

お墓じまいにかかる費用

「お墓じまい」に関して、境内の墓地にある墓石の撤去の費用は、自分で支払う必要があります。

寺院が業者に見積もりをしてくれることもありますが、ご自身で探さなくてはいけないことがほとんです。

 

この場合は、住職におすすめの業者を2つ聞くことをお勧めします。

 

まず、寺院墓地というのは、道幅が狭く、工事しにくいことが多いです。

慣れていない業者だと、他のお家のお墓を傷つけてしまうこともありますし、慣れない場所で、必要以上に人員や日数をかけてリスク回避をしようとして見積もりの費用が高くなることがあります。

 

そのお寺に精通している石材店を2社紹介してもらうことで、しっかりとした工事を安くお願いすることができます。

 

費用の相場としては、地域や墓地の形状によって差はありますが、1㎡あたり12万円くらいです。

1坪(3.3㎡)の敷地であれば、40万円くらいになります。

 

お墓の石材は再利用できませんので、産業廃棄が必要になります。

あまりにも安い業者は不法投棄をしている可能性もありますので、金額だけで決めないようにすべきです。

 

離檀届の書き方

厳密に「離檀届」という書式を準備している寺院もあれば、用意していない寺院もあります。

話が進めば、どのような書類が必要かという話になってきます。

まずは、大枠の話がうまくいくことを考えれば、書式で困ることは、まずありませんので、心配しないでください。

 

上手な離檀・お墓じまいのスケジュール

おおまかなスケジュールはこちらです。

  1. 遺骨の改葬先(移転先)をある程度決めておく
  2. 事前に寺院に相談があることを電話で伝え訪問日を決める
  3. 住職に相談という形を取り対面で話をする
  4. 住職の了解を得る 
  5. お墓の解体をする業者の見積もりを取る
  6. 遺骨の改葬先(移転先)を決定する
  7. 寺院(移転元)の所在地の自治体で改葬許可申請書を受け取る
  8. 改葬許可申請書の記入をし、住職に署名・捺印をしてもらう(このときに離檀料としてのお布施を渡す)
  9. 出骨(この時に出骨・墓じまいの法要のお布施を渡す)
  10. 改葬先の墓所に改葬許可証を提出し納骨する

 

▼改葬許可証についてはこちらの記事を参考にしてください。

改葬許可証・分骨証明書の手続き【書式あり】代行しなくても自分でできる! - きみと終活とわたし

 

まとめ

マスコミは、特殊なケースを取り上げた方が視聴率や購読数が増えるので、めったにないケースを取り上げがちです。

 

実際の「離檀」や、「お墓じまい」は、相手の気持ちを思いやることでうまく進むことがほとんどですので安心してください。

 

特に遠方の場合は、面倒と思われることも多いかと思いますが、次の代に問題を先延ばしにすると、もっと大変になることがあります。

 

離檀やお墓じまいを検討されていらっしゃる方は、気持ちを強くもって行動をされてみてはいかがでしょうか?

 

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