終活カウンセラーのMr.Kuyouです。
終活の仕事をしています。
何年も仕事をしていますと、お客様のケンカを見るときもあります。
エンディング業界の知り合いからも聞きます。
本日は、そんな「葬式や終活の中でのケンカ」について、書ける範囲で書きたいと思います。
葬式や終活の際のケンカ
戒名やお布施の金額で兄弟が喧嘩
一番よく聞くのが戒名やお布施の金額のケンカです。
葬式での読経や戒名授与の際、お寺にお布施を渡します。
最近では、金額を伝えてくれる寺院も増えています。
しかし、昔ながらの「お布施はお気持ちで」も依然としてあります。
この「お気持ちで」が悲劇を生みます。
寺院によっては、お布施の相場が100万円ということも。
跡を継いでいく長男はその地域に残らなければならず、慣習に沿ってその金額を払おうとします。
しかし、その地域から出て行った次男は、
「たった2日か3日動いてもらっただけで、その金額はおかしい」
「適正な金額ではない。インターネットで調べたらこれくらいの金額が相場だった」
といった主張をしてケンカになるというパターンです。
これからもそこで生きていく長男さんの主張が通ることが多いようです。
しかしながら、納得できない次男さんの気持ちもわかります。
特に地方の寺院では、人口減や都会への人口流出で檀家離れや門徒離れも深刻になってきており、葬式のお布施でなんとか生活しているという寺院もあります。
最近非常に人気の出ている「小さなお葬式 」や「よりそうのお葬式」のお葬式では定額の戒名やお布施を売りにしていて、年々葬儀件数を増加させています。
ただし、あくまでこの2社の「定額のお布施」は、檀家になっているお寺がない場合に限ります。
檀家になっているお寺を無視して、関係ないお寺で読経をしてもらったり、戒名を授かると問題になることもあります。
私の知っているケースだと、住職が怒ってお墓に入れないといったこともありました。
自分が檀家になっているお寺とは、葬式の時以外でも関わりを持っていた方がいいでしょう。
そうすれば、お布施のことも聞きやすくなりますし、大きな問題を起こす可能性も減ります。
檀家をやめる「離檀」を選択される人もいらっしゃいます。
姑といっしょのお墓に入りたくないと夫婦が喧嘩
これは実際に私が遭遇した話です。
お墓を建てる場合、寿陵といって生前に建てるケースが多いです。
ご夫婦でお墓を建てようということで、ご相談を受けていたのですが、、、
奥様が「どうしても姑さんと同じお墓に入りたくない」と言い、ご主人が怒りだしました。
「あなたがお墓を建てるのには反対しないけれど、私の遺骨は散骨してほしい」とのことでした。
夫婦で同じところに入るというのは一般的な考えなので、ご主人の気持ちもわかりましたし、どうしてもお姑さんと同じお墓に入りたくない奥様の気持ちも尊重しなくてはなりませんでした。
私がご提案したのが、お墓の納骨室(部屋)を二つに分けることでした。
なんとかお二人に納得してもらいましたが、ヒヤヒヤしたのを覚えています。
断捨離をしようとして親子で喧嘩
「終活」も「断捨離」もブームです。
最近はテレビで中尾彬さん池波志乃さん夫婦が「終活」の話をよくされています。
お二人のように、ご自身で断捨離されている人はまだまだ少ないです。
お二人は子どもさんがいらっしゃらないので自分たちで始めたと本に書かれていました。
この「断捨離」ですが、自分たちでするのは問題が起きないのですが、親子関係でこれをやろうとすると喧嘩になることがあるようです。
息子が両親の家を綺麗にしてあげようと思い、両親に相談の上、生前整理の会社に来てもらったところ、
「全部思い出があるもので大事」
と言って何も片付かず、その後、息子さんとケンカになったそうです。
息子さんからしてみれば、せっかく業者まで準備したのにというお気持ちでしょう。
しかし、終活や断捨離は本人がその気にならなければ意味がありません。
なかなか難しいところではあります。
ケンカになるのはお互いの意見を言い合える証拠でもある
終活カウンセラーとして仕事をしていると、ケンカになるのは意見が言いあえる関係だからだと感じることもあります。
一方が考えていることばかりで物事が進んでしまうこともあります。
「自分はこう思う」とお互いに言えることは大事だと思います。
「終活」は自分の考えだけで進められることもあれば、夫婦間や親子間で調整しながら進めることもあります。
バランスを取りながら終活していきましょう。
それでは。
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