きみと終活とわたし

「終活カウンセラー」のMr.Kuyouがお届けする終活・エンディングノートのブログです。

送骨の費用や注意点【永代供養や粉骨で遺骨を送る人が増加中】

終活カウンセラーでお墓ディレクターのMr.Kuyouです。

 

「送骨」とは?

「送骨」という言葉をご存知でしょうか?

その言葉通り、遺骨の入った骨壺を送ることです。

 

送骨のイメージ画像

 

もともとは「お墓じまい」をしたけれど、高齢で遠方の現地に行くことができない人のために、石材店が遺骨を送るといったことが多かった気がします。

 

今は、火葬したあとの遺骨を送り永代供養するための「送骨」が主流です。

 

また、「粉骨」を行う際も「送骨」をすることもあります。

樹木葬で供養するときに「粉骨」した方が体積が減るので費用が安くなることや、手元供養をするときに「粉骨」が必要になることから、粉骨業者とのやりとりを「送骨」で行う人も増えています。

 

「送骨」はすでに珍しいことではなくなってきています。

 

  • 高齢者が遠方まで行けないといった理由
  • 100万円前後と言われる一般的な供養が高額でできないという理由
  • ほとんど会ったこともない親戚の供養を行うときに利用されるといった理由

 

そのような理由から「送骨」が選ばれています。

 

「送骨」の注意点

「送骨」はゆうパックのみ

遺骨を送ることができるのは、日本郵便株式会社の「ゆうパック」だけです。

「佐川急便」の宅配便や「ヤマト運輸」の宅急便では、遺骨は規約で「送ってはいけないもの」になっています。

 

「ゆうパック」でも海外に送ることはできません。

 

また、損害賠償制度も他の荷物といっしょです。

www.post.japanpost.jp

 

セキュリティサービスとするゆうパックの亡失・き損
→50万円を限度とする実損額となります。

 

セキュリティサービスとしないゆうパックの亡失・き損
→30万円を限度とする実損額となります。

 

遺骨は価値をつけられないものですから、限度額までの支払いがあるかもわかりません。

 

私が仕事をしている中では、今のところ「ゆうパック」で遺骨を送って紛失したという話は聞いたことはありませんが、最終的な責任は遺骨を送ることを決断した人になるはずです。

 

「永代供養」や「粉骨」の契約をする際も、送骨の郵便事故や紛失については責任を負わないという同意書や覚書を書くケースが多いです。

 

お墓から出した遺骨は乾かす必要がある

火葬をしてどこにも納めていない遺骨に関しては心配ありませんが、5年以上お墓に納めていた場合は高確率で骨壺の中に水が溜まっています。

 

特に地下の納骨室の場合は、骨壺の中に結露でできた水が溜まっています。

 

その場合は、一度骨壺から遺骨を出し乾かすことが必要になります。

 

「送骨」の費用

送骨のみの金額

送骨だけの費用で考えると、

 

段ボール + 緩衝材 + ゆうパック

 

の費用です。

距離にもよりますが、5,000円もかかりません。

 

送骨用のセットもありますが、別に普通の段ボールで大丈夫です。

 

 

中芯強化タイプのものをホームセンターで購入しましょう。

緩衝材は新聞紙やプチプチを利用します。

 

永代供養付きの送骨の金額 

現在主流の「永代供養をしてくれる送骨」の相場は3万円から5万円です。

送骨用のキットを送ってくれるところもあります。

 

毎年ニュースになる、

 

・電車の網棚に骨つぼが置かれたまま

・ロッカーに遺骨が入っていた

・ごみ置き場に遺骨が置かれていた

 

といったことがなくなるように、情報としては知っていて欲しいです。

 

送骨での永代供養のほとんどは、合葬(合祀)といって、骨壺から遺骨を取り出し、他の人といっしょにまとめられます。

 

▼永代供養に関して詳しく書いている記事

www.shuukatsu.blog

 

仕事で関わる人の気持ち

情報としては「送骨」のことは知っていて欲しいですが、終活やお墓の仕事をしている私の意見をお伝えします。

 

「送骨」は最後の手段として考えるべき。

 

これが私の意見です。

 

 

例えば、お墓じまいに伴う改葬で遺骨の移動が必要なケースは今後も増えるでしょう。

お墓じまいの場合、遺骨の数が一つや二つではなく大変なときもあります。

それでもできれば自分たちで運んで欲しいと思います。

 

下の投稿は、火葬の場所と供養するところが離れていた人の話です。

 

 

航空会社に事前に連絡すれば、遺骨は手荷物とは別に機内に持ち込ませてもらえるときもあります。

 

▼ANA

遺骨は機内持ち込みできますか。

 

高齢で体が動かない場合は、若い人にお願いしてはどうでしょうか?

お金は多くかかるかもしれませんが、何かが心に残るはずです。

 

永代供養付きの送骨に関しても、ほとんどの寺院は、お金がなくても供養してほしい人のために宗旨宗派を問わず受け入れてくれている親切な寺院です。

 

しかしながら、一度も供養される場所を訪れずに供養されるところを決めるのはよくないような気がしています。

 

お墓ディレクターや終活カウンセラーとして仕事をしている中では、ほとんど会ったこともない親戚が亡くなったときに、送骨での永代供養が選ばれているという印象です。

 

自分の配偶者や両親が亡くなった時に送骨での永代供養を選んでいる人はまだ少ないです。

 

私は、今までの供養が幅が狭く高額のものばかりということに対して疑問を持ち、このブログで多様化する供養の情報をお届けしようと思っています。

 

「送骨での永代供養」は、その中でも一番安い供養になります。

 

ただしこれが「いい供養」なのかどうかは正直まだわかりません。

 

もし今後仕事を続ける中で、ここの寺院の永代供養は「送骨」でも素晴らしいというところがあれば、このブログで紹介します。

 

それでは。

 

▼葬式を安くするためのコツを書いた記事

www.shuukatsu.blog