終活カウンセラーのMr.Kuyouです。
先日、仕事の関係で、葬儀会社に勤めている人と話したところ、葬式の流れが変わってきているようです。
以前と比べて、生前に自分の葬式の準備や生前見積をする人の割合が顕著に増えてきたとのことです。
ついこの間までは、自分で葬式のことを準備することに違和感があったのでしょうが、これほどテレビや雑誌で「終活」が取り上げられると、準備しようかという人も増えたのでしょう。
また、ITリテラシーが高い高齢者の方が増えたのも一つの要因かもしれません。
タブレットなどを華麗に扱う人もよく見るようになりました。
手軽にできるインターネットでの資料請求が増加しています。
葬式を生前見積する理由は?
葬式を生前に見積もりする理由は、生前に見積もりすることで見送られる人も見送る家族にもメリットがあるからです。
葬式を生前に見積もりするメリット
①自分の葬式のプランニングができる
昔ながらのお葬式、家族葬、火葬式(直葬)と葬儀の種類は年々増えてきています。
自分が見送られるときに、多くの人に見送られたいか?
身内だけにきてもらいたいのか?
自分のことを自分で決めることができます。
②葬式のために残すお金を決められる
子どもや孫のためにお金を残してあげたい。
自分の趣味にお金を使いたい。
お金は大事です。
「葬式にいくらかかるかわからないから、貯めれるだけ貯めておこう」
という人は意外にも多くいらっしゃいます。
一般社団法人日本消費者協会が2017年に調査した「第11回葬儀についてのアンケート調査報告書」によると、葬儀一式費用は、約121万円と高額です。
生前見積もりをすることでこの費用は数十万円単位で安くなります。
自分の葬式にかかる費用があらかじめわかっていれば、生きているうちに使えるお金の計算ができます。
③残される家族が安心する
葬式のことを何も決めないまま亡くなられると、残された家族は大変です。
家族や兄弟間でも意見は違います。
葬式や相続のことがきっかけで家族が疎遠になってしまった例はたくさんあります。
本人が決めておくことで残された家族の精神的な負担を減らすことができます。
このように葬式の生前見積は多くのメリットがあります。
しかしながら、ネット上には多数の葬式の情報が溢れており、どこに資料請求していいのかわからないという方も多いはず。
終活カウンセラーをしており、たくさんの葬儀の情報が集まってくる私が「インターネットで無料で見積もりや資料が集められる」葬儀社5社を比較・解説しましたのでご覧ください。
※写真は実際に私が資料請求して撮影した写真です。
インターネットで生前見積・資料請求できる葬式の比較
それぞれに特徴があります。
大きく分けると、独自のプランで全国統一の価格で実施している会社と、地元の葬儀社を複数紹介してくれる会社に分かれます。
ネット葬儀社各社の特徴と評価
①イオンのお葬式
- 運営会社:イオンライフ株式会社
- 設立:2014年9月1日
- 本社所在地:千葉県千葉市美浜区中瀬1-3 幕張テクノガーデンD棟11階
- 代表者:代表取締役 広原章隆
- 資本金:6,500万円(2014年9月末現在)
- 事業内容:終活全般のシニア支援サービス事業
圧倒的な知名度。
イオンが葬式を始めるとなったときは業界が騒然としたものでした。
「安くて安心」というイメージそのままに、お茶の間にその存在は広まっていきました。
葬式だけでなく、永代供養を謳った合祀も価格破壊で終活関連企業はイオンを恨んだものです。
「葬式が低価格でもできる」という認知を世間に広めた功績は大きく、葬儀の相場そのものが下がった感さえあります。
ところが、2017年12月、消費者庁からイオンライフに措置命令が出されました。
新聞広告に「追加料金不要」と掲載しながら実際には別料金が掛かるケースがあったとして、消費者庁は22日、イオングループの葬儀会社「イオンライフ」に対し、景品表示法違反(有利誤認)で再発防止を求める措置命令を出した。
消費者庁によると、同社は3~5月、全国紙3紙計400万部に「イオンのお葬式」との名称で広告を掲載。税込みで19万8000円、34万8000円、49万8000円の三つの料金プランを提示し、「追加料金不要」と記載した。しかし、全体の4割ほどで追加料金が発生し、苦情が寄せられていた。
▲時事通信社より出典
「追加料金不要」と宣伝していたのにも関わらず、全体の4割で追加料金が発生していたのです。
これには驚きました。
集客はうまくいっていたのでしょうが、実際に葬儀をする葬儀社との連携がうまくいっていなかったのでしょうか?
その後の、ホームページや資料は「低価格」を表記しながらも「この場合は追加します」といった表記も増えた気がします。
いい方向で考えると、一度措置命令を受けているので、追加料金に関しては丁寧な説明があり、今後しばらくは安心なのではないでしょうか。
②小さなお葬式
- 運営会社:株式会社ユニクエスト
- 設立:2006年08月01日
- 本社所在地:大阪府大阪市西区靱本町1-6-3
- 代表者:代表取締役 重野心平
- 資本金:9,150万円(2014年04月現在)
- 事業内容:インターネットによる葬儀ビジネスの運営
年々勢いを増しているのが「小さなお葬式 」です。
累計15万件以上の葬儀の実績があるだけでなく、この一年間の資料請求も10万件を超えている「定額・低価格の葬式」です。
名前は「小さな」ですが、規模は全国で「最大級」です。
詳しくは、私が書いた小さなお葬式の評判や口コミについて書いた記事がありますので時間があればお読みください。
ネットの葬儀というと「格安葬儀」というイメージですが、現在主流になりつつある「家族葬」や、従来の一般的な葬儀も定額なのです。
(例)「小さな家族葬」の総額 : 448,000円(税込)
届いた資料もとても丁寧で、提携している葬儀会場も全国で約4,000カ所と一番多いです。
「早割」という、さらに葬儀の金額が安くなるサービスもあります。
個人的には、資料請求するともらえる「エンディングノート」が役に立つと感じています。
実際に葬儀をされた人の声も聞きましたが、非常に満足されていました。
今、一番消費者に支持されている葬式と言ってもいいでしょう。
立派な会場で安い葬儀をしたいのであれば、資料請求してみることをおすすめします。
③よりそうのお葬式
「よりそうのお葬式」
- 運営会社:株式会社よりそう
- 設立:2009年03月
- 本社所在地:東京都品川区西五反田2-11-17 HI五反田ビル 4F
- 代表者:代表取締役 芦沢雅治
- 事業内容:葬儀社・僧侶の紹介・手配・葬儀・仏事に関する相談
よりそうのお葬式も非常に有名です。
あの評判がいい「お坊さん便」を運営している「株式会社よりそう」の葬式です。
全国対応の定額での葬儀を有名にした立役者のひとつです。
NHKの「シブ5時」など多くのメディアで紹介されたことで、知名度も抜群です。
資料も非常に充実しており、葬式のことを知っておきたいという方は、本を買うよりわかりやすいかもしれません。
ITの力で、エンディング産業を透明にしていっている印象です。
おそらく、事前に資料請求しておけば、一番費用が安いのではないでしょうか?
もっとも費用が抑えられるプランである「シンプルな直葬」は、事前の資料請求をしていれば消費税込みの総額で128,000円です。
いざという時にコールセンターが365日・24時間対応というのも心強いですね。
「よりそうのお葬式」の資料請求をするともらえるエンディングノートは、無料とは思えないクオリティです。
資料請求にかかる時間も3分で、営業電話などもかかってこないので安心です。
よりそうのお葬式についての評判や口コミについての記事も書いていますので、よろしければお読みください。
「小さなお葬式」と「よりそうのお葬式」が定額・低価格の葬式の代表ですが、それぞれ地域で提携している葬儀社が違いますので、両方資料請求すれば、近所で提携している葬儀社がわかり準備しやすいです。
④葬儀レビ
- 運営会社:株式会社よりそう
- 設立:2009年03月
- 本社所在地:東京都品川区西五反田2-11-17 HI五反田ビル 4F
- 代表者:代表取締役 芦沢雅治
- 事業内容:葬儀社・僧侶の紹介・手配・葬儀・仏事に関する相談
「葬儀レビ」も支持されています。
全国400社以上の中から近所の最大5社の葬儀会社の資料と見積が届くのです。
- 近所の葬儀会社に見学に行ってはみたいけれど、なんとなく行きにくい。
- 直接資料請求すると電話営業されそうで嫌だ。
そんな方にピッタリのサービスです。
フォームの入力も簡単で3分以内に終わります。
じっくり資料を読み込んでから葬儀会場の見学を検討したいといった方に人気です。
火葬式にしようか、家族葬にしようか、一般的な葬儀にしようか?
まだまだ迷われている方は資料がたくさんあると雰囲気がわかってきます。
一社一社に資料請求するのは大変ですが「【葬儀レビ】全国資料一括請求」であれば、あっという間です。
⑤いい葬儀
- 運営会社:株式会社鎌倉新書
- 設立:1984年04月
- 本社所在地:東京都中央区八重洲1-6-6 八重洲センタービル7階
- 代表者:代表取締役 相木孝仁
- 事業内容:[インターネット関連]ポータルサイト運営/WEB制作&コンサルティング
東証一部上場企業の「鎌倉新書」が運営しているサービスです。
こちらはどちらかというと緊急の場合におすすめのサービスです。
大切な方が亡くなってしまい、どうしていいかわからない。
どこの葬儀社がいいのだろうか?
そんなときに、365日・24時間、経験豊富なオペレーターが話を聞いてくれ、電話をかけた人の要望に沿った最善の葬儀会社をいっしょに探してくれます。
私は、仕事で鎌倉新書のオペレーターさんと話したことが何度もありますが、非常に安心できます。
- 資料請求をしている時間がない
- 誰に相談していいかわからない
そういった場合は「いい葬儀」に電話してみてください。
きっと、親身に話を聞いてくれ適切な方法を教えてくれます。
もちろん、生前の資料請求もできます。
終活の流行により葬式の資料請求は増加傾向
今まで葬儀の準備を生前にすることは、死ぬ準備をしているようでなんとなく悪いことだというような風潮があったと思われます。
最近では、「終活」や「断捨離」といった言葉も流行し、生前に葬式のことを考えることはむしろよいことのように考えられてきています。
また、自分の両親の状態が悪く、死期が近いからといって、近所の葬儀社にいくのは気が引けるという人がほとんどでしょう。
ネット葬儀を比較しての感想
まず、全ての資料請求が無料で、入力が簡単なことに感心しています。
葬式はITの影響を受けにくく、地域性が強いものだと思っていましたが、インターネットの影響で、全国で定額の葬式というものがここ数年で根付いてきた印象を受けます。
葬式は終わってみるまで費用がわからないといったことは、過去のことになっていくでしょう。
後に残される家族が、
- 葬式の規模をどうするか?
- 費用はどれくらいかければいいのか?
そんなことで迷わないで済むようになるのが、インターネットで事前に見積もりや資料を準備するメリットだと思います。
ネット葬儀の注意点
インターネットの葬儀は万能ではありません。
冒頭でも説明したように、インターネットの葬儀は、独自の定額プランを提携している葬儀社でおこなうものと、優良な葬儀社を紹介するものに分かれています。
都市部では複数の葬儀社を比較できますが、地方では比較できる数が少ないこともあります。
まずは資料を取り寄せることで自分の住んでいる地域でお得なプランの葬式ができるかどうかの確認をしてみるのがいいでしょう。
葬式の生前見積の注意点
ご本人が資料請求や生前見積をすることは問題ありませんが、入院中の家族がいるときに本人以外が葬式の資料請求をする場合は注意が必要です。
もしご本人が資料や見積を見てしまったら大きなショックを受けることでしょう。
「小さなお葬式 」と「よりそうのお葬式」は、会社名で届き、それが葬儀の資料であることはわかりません。
まとめ
本日は、葬式を生前に見積もりする人が増えている理由や、インターネットの葬儀についてお伝えしました。
葬式のことまで自分で考えないといけなくなってきているとは少し窮屈な感じもします。
それでも「葬式のことで自分の家族が困るよりはいいのかもしれないな」とも思います。
インターネットで3分で資料請求・見積ができるとはいえ迷うところではあります。
それでは。
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【2018年7月 加筆修正】