終活カウンセラーのMr.Kuyouです。
今、終活バスツアーが人気です。
東京や大阪などの都市部で開催されることが多く、常に盛況です。
いったいどんな内容なのでしょうか?
終活バスツアーとは?
終活バスツアーはその名の通り、終活に関連する施設を回るツアーのことです。
バスでの移動中や昼食の時間にも工夫がされています。
終活バスツアーの内容
集合は駅
集合・解散は駅ですることがほとんどです。
公共交通機関で行きましょう。
宿泊は無しで、日帰りのツアーが多いです。
バスに乗って一つ目の目的地に
バスに乗って、寺院や霊園に行きます。
バスの中では、終活カウンセラーが「ミニ終活講座」をしてくれることもあります。
- 自分だけで行くと、道に迷いそう
- 霊園に行くとしつこく営業されそう
といった理由で、興味はあるけれど行けなかった人にはツアーは最適です。
樹木葬の見学
ほとんどの終活バスツアーには、樹木葬が組まれています。
樹木葬は今、流行しています。
霊園や寺院の樹木葬を見学し、管理者からの説明や質問に答えてくれる時間もあります。
都会の樹木葬は名前を彫るプレートは小さいですが、掃除もしなくていいですし、永代供養がついています。
現代人の事情に合っていて、 申し込みは増える一方です。
▼樹木葬に関連する記事
屋内で遺骨を安置できるバリアフリーの納骨堂を見学することもあります。
昼食
昼食はホテルやレストランでの豪華なランチということが多いです。
2つ目の目的地は葬儀社か樹木葬か散骨
昼食後は、もう一つ樹木葬を見学することもあれば、葬儀社に行くこともあります。
テレビで観たこともあるかもしれませんが、「入棺体験」ができることも。
体験した人の話を聞くと、棺に入ることで、「死」を近くに感じることができるそうです。
一つ目とは違った寺院・霊園の樹木葬の見学というツアープランもあります。
寺院・霊園によって、金額、合祀になるまでの期間、埋葬方法が違いますので、参考になると思います。
最近では、「散骨」の模擬体験ができるツアープランも登場しているようです。
実際に船に乗って海上で模擬散骨を体験します。
散骨は、体験してみると印象がガラッと変わる人も多いようです。
私も以前、体験取材に行ったことで「散骨」に対して肯定的にとらえるようになりました。
▼私が散骨の体験取材をした記事
2つか3つの供養に関する施設を回り、その間に昼食というツアーがほとんどです。
昼食の後に「エンディングノートの書き方講座」を開いてくれることもあります。
終活バスツアーの料金(金額)
ほとんどが1名:1万円以下です。
豪華なランチがついて、施設を2つ3つ回って1万円かからないということで安いと感じます。
散骨で船をチャーターする必要があるときは少し高くなる可能性もありそうです。
終活バスツアーに参加する人はどんな人?
以前、テレビで放送されているのを何度か観ましたが、さまざまな人が参加されています。
夫婦で参加される人
夫婦でご自分たちの終の棲家を探していました。
跡継ぎのことや、管理料のことを考えて樹木葬を検討されていました。
亡くなったご主人の埋葬先を探されていた人
まだまだ先だと思っていたら、ご主人に先立たれてしまった奥様でした。
「勉強のために参加した」とおっしゃっていました。
両親と義両親のお墓じまいを検討している人
女性でした。
ご主人が一人息子、ご本人が一人娘で、都会にでてきて、お互いの両親のお墓じまいの検討をされているとのことでした。
お墓じまいをするにしても、次の埋葬先が決まっていないとできませんから、真剣な表情だったのが印象的です。
おひとり様
独身の人もいらっしゃいます。
ご自身が亡くなった時のことを考えていらっしゃるのでしょう。
ツアーの途中から、同じような境遇の人と仲良くなっていました。
終活バスツアーのメリット
終活を考えるきっかけになる
一番のメリットは、体験するのは、読んだり見たりすることと違うということです。
最近では雑誌であったりインターネットであったり、「終活」に関する情報が増えてきました。
しかし、実際に行ってみると、 今までとは違う印象を持つはずです。
そこからまた、終活に関して深く考えられるようになります。
時間が短縮できる
複数の施設を一日でまわることは、普通はなかなかできません。
旅行会社というプロがスケジューリングしてくれることによって、非常に効率よく施設をまわることができます。
一度終活バスツアーに行ってみて、夫婦の意見を取り交わし、おおまかに、お墓にするのか、納骨堂にするのか、樹木葬にするのかといったことを決めてから、具体的な行動を始める人もいるでしょう。
終活バスツアーのデメリット
これといったデメリットはありませんが、あえてあげるとすれば、雰囲気にのまれてしまうというところでしょうか?
バスツアーで行くところ以外にも、いろいろなところがあるのですが、実際にバスツアーで訪れ、周りの人もいいと思っている。
そこで案内する人が、「この区画は人気で残り10区画しかありません」と言われて、来週にでも契約しに行ってしまうという人もいそうです。
終活バスツアーのカラクリ
カラクリと言っても、お気づきの人はすでに気付いていらっしゃると思いますが、安い料金で終活バスツアーができるのは、バスツアー以外から収益が出る構造になっているからです。
今後別の旅行の案内を送ることができるようになることかもしれません。
場合によっては、霊園や寺院からの協賛金があるかもしれません。
また、バスツアーを通じて樹木葬などが契約になった場合の紹介料の支払いの可能性もあります。
それ自体は悪いことでもなければ、違法でもありません。
普通に新聞に折込チラシをするよりずっと宣伝効果があります。
参加する人たちは、そういった事情も考えながら「終活バスツアー」に参加してもらえたらと思います。
本当に自分に合った遺骨の供養先を見つけるには、時間をかけて、いろいろなところを見に行くのが一番です。
葬儀にしても、事前の資料請求や葬儀会場の見学をしておくのをおすすめします。
終活に近道はありません。
少しずつ、情報を集めましょう。
それでは。
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